水処理設備を長く安心して御使用頂くためには、日常点検や定期点検が必要となります。点検により設備診断を行い、機器の経年劣化・損傷等、トラブルの予兆を発見し、改善・修理を行っていくことが必要となります。機器の補修・修繕を行う事は、機器の延命につながりランニングコストの低減にも繋がります。
定期的な水質検査を行う事で衛生的かつ安全な水環境を持続させる指標となります。厚生労働省では公衆浴場における水質基準等に関する指針を出しており、循環式浴槽の形態や消毒方法の違いにより年間で行う水質検査の実施回数が定められています。定期的な水質検査を行う事は、機器の状況も計り知ることができ、機器の補修・修繕などのタイミングを計画的に行う事ができるので、継続して設備を御使用いただくことが可能となります。
水処理装置に欠かせないポンプは、急な不調で停止してしまうと施設の運営に影響を及ぼしかねません。リスクを最小限にするためにも、見えないところで動き続けるポンプは定期的な点検と計画的なメンテナンスが不可欠です。
汚濁物質を取り除くろ材にも寿命があり、ろ過性能を維持するためにはろ材交換が不可欠です。ろ材は使い続けていくうちに摩耗したり固まってしまうことでろ過性能が低下し、水質を悪化させます。基準を満たす水質を維持するためにはろ材交換を行い、ろ過性能を維持することが必要となります。井水をご使用の場合は、まれに原水の水質が変化している場合がありますのであわせて原水の水質検査もお勧めします。
浴槽とろ過装置を循環する配管内には生物膜(バイオフィルム)が形成されやすく、レジオネラ属菌などの雑菌の温床となってしまいます。レジオネラ属菌による肺炎などの感染症にかかると死者が発生してしまう可能性もあり、大きな事故につながりかねません。浴槽を消毒・清掃し、しっかりと管理をしていても配管内部の汚れは蓄積します。定期的な配管洗浄を行うことで効果を発揮します。
井水処理装置では、井戸水(地下水)は、殺菌・滅菌を行った水道水とは異なり豊富なミネラル成分などが含まれている場合が多いため、配管内部が含有成分によりスケールが形成・付着し閉塞していきます。配管内部が閉塞すると本来の水量確保ができなくなってしまいます。そのため薬品による配管洗浄も必要ですが、スケールが蓄積しないようにスケール分散剤の使用も必要です。
膜処理装置に関しては定期的な膜洗浄で膜に蓄積された汚れの薬品洗浄を行い、ろ過性能の維持と膜の延命をはかります。
制御盤はリレー部品をはじめとする様々な部品で構成されているにもかかわらず、各部品ごとに交換周期が異なります。突然の不具合で部品を交換する必要があるのに、該当部品が廃盤になっていたということが起こりかねません。不具合解消だけでなく、システムの見直しを含めた改良・増設・交換等の多岐にわたるご要望にお応えいたします。